火曜担当、編集のわっしーです。

前回書いてからもう2週間経ちました。早い!
書くことがなかなか見つかりません。引き出しが少なすぎる自分。

日頃、僕が何をしているかというと、Twitterに常駐して、流れてくる日本語や韓国語の中に面白いものを見つけては一人でブツブツとつぶやいています(こう書くとけっこう暗いですね……)
先日、「バックアップ」という単語が韓国語では백업となることについて、새삼스럽게(いまさらながら)「外来語らしくないなあ、どちらかというと漢字語みたい」と思い、そのことをツイートしました。

すると僕の投稿を見た韓国の人が、「백업の発音は[빼겁]と濃音で発音するが、[배겁]と平音で発音すると途端に外来語らしさがなくなる」という内容のことをおっしゃったんです。

これを見て、僕はすごいことだと思いました。
つまり、濃音による発音は、外来語らしさを保つ要素の一つとして重要な役割を果たしているということです。

外来語を濃音で発音することが多いという事実は、韓国語の教室で教えられることはほとんどありません。
文字と発音の違いがある上に、どういう場合に濃音で発音するかという規則を説明するのが非常に難しいからです。
また、標準語の規定では、「こう書きなさい」という決まりはあっても、発音の決まりについてはノータッチです(ちょっとずるい気もしますよね)。
ですから、かの『標準国語大辞典』にも外来語の発音は記載されていないのです。

こういった事情もあって、勉強している人にとっては悩みどころの外来語。
ですが、実はこんな本があります。
『외래어와 외국어 표현 3300』역락(亦楽)
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主に韓国語学習者を対象にした本で、外来語の意味や用法を解説しています。
この本には外来語が使われるときの実際の発音(韓国では현실 발음、現実発音と言います)が載っていて、かなり参考になります。

백업も引いてみると、この通り。ちゃんと[빼겁]と載っています。
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ちなみに、백신(ワクチン)という外来語はよく漢字語と間違えられることで有名ですが、この単語はというと、濃音ではなく平音で[백씬]と発音するんですねー。
このことからも、「濃音なら外来語っぽい」「平音なら固有語か漢字語っぽい」という判断がどこかで働いていることが分かります。
面白くないですか? 僕はすごく面白いです!