ご無沙汰しております、ブログ火曜担当わっしーです!
今日は、韓国や韓国語とはあまり関係のない話です。

おととい6月25日、日本で初めてのベトナム語語学検定である
「実用ベトナム語技能検定試験」が実施されました。
ベトナム国内には学習者のための試験があるのですが、日本にはこれまでなかったのです。
なんだか意外な気もしますね。

僕はベトナム語については、つづりの読み方について少し本で読み、
気になったときに軽く単語を調べるといった程度で、
文法などはほとんど知りませんでした。
ですが検定試験が行われるという話を聞いて、
これを機に本格的にベトナム語を勉強してみようと思い立ちました。
前々から興味はあったんですよ。

これがちょうど2ヶ月ほど前、4月のことです。
今回は、その受験記ということで書いてみようと思います。

●試験勉強(主に単語)
仕事では日々韓国語に触れていますし、何度か韓国語の試験を受けたりもしていますが、
新しい言葉を勉強するのはまるで勝手が違います。
さらに今回の試験は「第1回」なので、過去問などがなく、
出題の傾向や難易度がほとんど分かりません。
試験まで2ヶ月。さあ何をすべきか。

とりあえず、昔買って置いたままになっていた入門書を手に取り、
初めからやっていくことにしました。

しかし……もうとにかく単語が覚えられない!
集中して数十個覚えようとすると、次の日には半分以上が抜け落ちてしまいます。
こんな感覚を味わうのも久しぶり。
つづりも紛らわしいものが多いのです。
例えば、mặt(マッ)は「顔」で、mắt(マッ)は「目」。
これは声調が違うだけ。
また、tai(ターイ)は「耳」で、tay(タイ)は「手」。文字はiとyの違いなのに、違うのはaの母音の長さだそうです。なんだそれ。
本当ならaの長短は記号で示すはずなのに、ここだけこんな区別をするなんてひどい。

一方で、ベトナム語は日本語や韓国語と同様に、中国語からかなりの量の漢字語を取り入れている言語でもあるので、
音の対応関係さえ分かれば、漢字音の知識を活用することができます。
例えば「勉強する」という単語は、「学(ガク)」という漢字をベトナム語読みして
học(ホ)となります。
韓国語の학を知っていれば、hが出てくるのも受け入れやすいというわけですね。

ただ、この対応関係は日韓よりもさらに複雑なため、漢字を利用して語彙を増やすにはまだまだ修行が足りません。
ふだん韓国語で新しい単語を知って覚えるときのようにはいかず、かなりもどかしい。

でもこうして試験勉強をすることで、自分が韓国語を勉強し始めたときの感覚を思い出したり、
新たに韓国語を始めて試験を受けようとしている学習者の気持ちが改めて分かったりしました。
単語、覚えられないですね。

●試験当日
試験日になりました。当日の試験ぎりぎりまで勉強するということはしません。
午後からの試験に優雅に向かいます。
もうどうにでもなれ。

リスニングから始まるのですが、試験開始前の音量確認。
「音量確認です。Tôi học tiếng Việt vì…(私はベトナム語を勉強します、なぜなら……)」
ん? 今なんて?
サンプル音声からして一瞬聞き取れなかった。
……え、これやばいな? というか、音声けっこう速い?

僕が今回受験したのは6級でした。
一番下が準6級で、その上は6から1まで順に1級ずつ上がっていきます。
7つあるうちの下から2つ目の級ということで、ちょっと甘く見ていたところもありました。
これはまずい……

……
結果、惨敗。
自信を持って解けた問題がほとんどありませんでした。
かなり当てずっぽうです。くやしい!
勉強不足がもろに出てしまいました。
でも、試験中慌てずに取り組めたので、現在の実力は出せたと思っています。

●まとめ
試験の形式は、韓国語の試験で言うとやはりTOPIKよりもハングル検定に似ていて、
リスニングでは発音を問う(4つの音声を聞いて正しい発音を選ぶ)問題、
読解では文法的に間違っている箇所を選ぶ問題などがあり、
日本にいる学習者に対象を絞って作られているのが分かる試験だったと思います。

難易度については、少し高めに設定されている印象を受けました(勉強不足の言い訳じゃないよ!)。
例えばリスニングの会話問題では1問ごとの分量(発話量)が多めだったり、読解の文章問題もちょっと長かったり。
第1回目の試験ということもあるので、今回の結果を見て、難易度などの調整をしていくのではないかと思います。
第2回は来年6月に行われるということなので、勉強を続けて次回も受けてみたいと思っています。宣言しておきます。

ちょうど明日、これまでで最もリーズナブルな初級学習者用のベトナム語辞書、
パスポート初級ベトナム語辞典』(白水社)が発売されます。
ベトナム語学習の機運が高まっているようで、良い感じです。
今回は東京会場だけでしたが、これから会場も徐々に増えていくでしょうし、
受験する人も増えていくのではないでしょうか。

何か勉強をして試験を受けるというのは自分にとって良い刺激になります。
これからも続けていきたいです。