本来は「週間HANA PRESS」のところ、このところ更新が滞っていました。自己批判も込めて本日は「月刊」と称することにしました。
さて、本日は韓国の本とドラマの話を少ししたいと思います。
今、韓国の書店とお茶の間をにぎわしている話題の小説とドラマがあります。『太陽を抱いた月(해를 품은 달)』です。既にベストセラー1位を獲得しているこの作品は、ドラマにもなり視聴率40%越えの国民的ドラマとなりました。
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 ドラマや映画の人気から本が売れるということは、今に始まったことではありませんが、映像は映像で、また活字が伝える魅力は魅力で楽しむということが、今では一つの文化になりつつもあります。
 この小説とドラマは史劇ではありますが、歴史的事実がほとんどないフィクションです。いわゆる、歴史ロマンス小説というものですが、時代背景を朝鮮時代に、現代人に薄れている永遠のロマンスを描きました。
ドラマのあらすじをご紹介しましょう。
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朝鮮時代の王であるイ・フォンは、15歳の王世子だった頃、13歳の少女、ホ・ヨヌに出会い恋に落ちる。おてんばだが頭が良くかわいらしいホ・ヨヌと民を思いやる心暖かい王、イ・フォンは、ヨヌを世子嬪(皇太子妃)に迎え入れることで、その後そのまま王と王妃になり幸せとばかりに思っていた。しかし政争は彼女を放っておきはしなかった。自分の娘を世子嬪にし、政権を掌握しようとする吏曹判書(今日の行政府長官、日本の行政省部長に値する)とこれに同調するイ・フォンの祖母、大王大妃(王の母)は巫女を使いホ・ヨヌを殺害する計画を立てる。
ヨヌは彼らの計画通り毒殺され、ヨヌが死んだという事実を受け入れることができないままフォンは吏曹判書の娘を世子嬪に迎え入れる。
時は流れ、イ・フォンが王になったとき、彼の前に思いがけない人物、巫女「ウォル(月)」が現れる。王はウォルに惹かれ混乱する。いくら違うと否定しても巫女ウォルは死んだヨヌとあまりにもよく似ていた。王は次第にウォルがヨヌではないかと疑い始めるのだが・・・・・
王(イ・フォン)役のキム・スヒョンは全国の女性のハートを揺さぶりました。年齢よりもはるかに若く見える童顔にも関わらず、彼の目の輝きと体つきから感じられるカリスマ性と可愛らしさに女性たちは身震いしています。イ・ビョンホンに続く次世代のホープと言いましょうか?
少女たちが楽しむ少しマニアックなもの、とされてきたロマンス小説が今では男性読者と視聴者をも取り込む人気小説となっている。その人気の理由は、単なる男女の恋の話ではない政権争いや権力欲、武術、推理といった男性的要素も盛り込んだという点にあります。
ドラマはドラマで、小説は小説で人々を夢中にさせ、魅了しています。
最近では、本でも韓国の歴史ドラマに多くの関心が寄せられています。手軽に楽しめるドラマはもちろん、原書にチャレンジしてみたいという方はぜひこの作品に注目していただければと思います。
これからも、この「HANA PRESS」では、韓国で話題の本やドラマのいい情報を入手したら、一足早くみなさまに紹介してきたいと思います。
それでは次回またお目にかかりましょう!