前回はこれから高校を卒業する人たちで、韓国に留学をしたいという人たちに、交換留学をすすめる理由について書きました。韓国への交換留学を選択肢に定め、日本の大学を受験するのであれば、志望校を決めにあたって以下のようなことも調べてみるのがいいと思います。

【韓国に協定校があるか】
交換留学は多くの大学が行っている制度ですが、制度があっても協定を結んでいる韓国の大学がなければ交換留学できません。そうした場合でも、自分で受け入れ先の大学を見つけて、大学に承認をもらう「認定留学」制度を持つ大学もあります。ただし制度として定められているルートをたどるのが一番スムーズな方法なので、まずは韓国に協定校があるのか調べてみるほうがよいです。行きたい韓国の大学や地域がある人は、志望校の国際交流センターなどのサイトをみたり、直接問い合わせてみて、どこと協定を結んでいるか具体的に調べてましょう。

【韓国語の授業の充実度】
近年、大学の韓国語の授業は大変人気で、多くの大学で充実してきています。しかし、人気がありすぎて抽選になってしまったり、学部のシステムの都合で2年次からの履修になったりといろいろです。なるべく1年次から多いコマ数で充実した韓国語の授業を受けられる大学に入学することが、留学の助けになることは言うまでもありませんね。シラバスや講義の情報、クラス履修者の状況などはあらかじめ知っておきたいところ。オープンキャンパスがそういうことを知るためのいい機会になります。

韓国語の授業を取らずに、交換留学を申請することもできるでしょうが、交換留学の試験官が授業を受け持つ先生だということもあります。学校ごとに選抜の基準があるはずですが、情報を得るという点でもやはり韓国語の授業を取ることが望まれます。

【休学制度について】
もしも交換留学の選抜に落ちてしまった場合、休学して個人留学をすることも可能です。その際、大学の休学システムがどのようなものなのかが重要になってきます。国立大学では休学は無料で出来ますが、私立大学の中には休学の際授業料の半額を納めなくてはならないというところもあります。無駄な出費をおさえて留学費用に充てるためにも、調べておいて損はないと思います。

【奨学金の有無】
交換留学は授業料を日本の学校に納めれば、現地の大学や語学堂の授業料は無料です。さらに交換留学の際、奨学金をもらえる学校もあります。こうした補助は生活費や渡航費の大きな助けとなります。

編集Nの場合、M学大から延世大に交換留学をしました。国から支給される国外留学の奨学金が毎年地域を変えてランダムに数名分支給されるのですが、その年、韓国エリアには1名の割当てがあり、成績評定が留学予定者の中でたまたま一番良かったため月8万円が支給されました。その他に、学校の保証人会から留学奨励金として10万円支給されました。こちらは交換留学をする人全員に支給されました。結局、総額90万円ほどの支給を受けたのですが、編集Nはこの奨学金に大きく助けられました。

大学入学後も勉強や課外活動もあるので、留学資金を貯めるためにアルバイトばかりするわけにもいかないでしょう。こうした奨学金の情報も前もって調べておいて、受給できるように準備しておくことも重要だといえます。

次回は大学入学後に(すでに在学中の場合も含めて)どのように準備を進めたらよいか考えてみます。

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