新年明けましておめでとうございます。HANAのウェブで今日から連載をスタートする「チゲ用土鍋で、らくらく韓国レシピ」。チゲ用土鍋トゥッペギ(뚝배기)を使った簡単なレシピを、『チゲ用土鍋つき らくらく韓国レシピ』の著者であり、料理家の松島彩が、ご紹介していきます。
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韓国料理でお馴染みのトゥッペギは、本当に便利。その良さは使ってみてこそ分かります。
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一番のメリットはやはり、直火で調理し、その器のまま食べられ、洗い物が少なくお手軽なところ。それに保温性に優れ、お料理が冷めにくいので、一度使ったら手放せなくなります。汁物しか作れないと思われがちなトゥッペギですが、ご飯も炊けるし、石焼きビビンバも、炒め物も、煮物も、揚げ物までも…、アイデア次第で無限の可能性が広がるミラクルなお鍋です。もちろん、韓国料理だけでなく、世界各国のお料理がこのトゥッペギ一つでできるんです。
 ですので、この連載では、韓国料理だけでなく、トゥッペギを使った世界各国のお料理を皆様にご紹介しきたいと思っています。でも、記念すべき第1回の連載は、韓国料理がいいですから、冬に必ず食べてみたいお鍋を一品ご紹介します。
タッカンマリ(丸鶏の煮込みスープ)
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みなさん、タッカンマリ(닭한마리)という鍋はご存知ですか? その名の通り鶏(닭)を一羽(한마리)丸ごとを大きなお鍋で煮込んだ、韓国版水炊きです。煮込んだ丸鶏から溢れるコラーゲン。スープには冷えに効く、ニンニク・生姜・唐辛子。具材はシンプルに、タマネギ、ジャガイモ、ネギ、ニラ。そんな、ホクホク温まる冬にぴったりな鍋が、タッカンマリです。
タッカンマリは、そのまま食べてもおいしいのですが、具材を、タデギと呼ばれる、酢醤油にからしや唐辛子粉などを加えたタレにつけながら食べるのが、とってもおいしいんです! このタデギも作る人や店によってレシピが違うので、お気に入りの味を見つけるのが楽しみだったりします。
そして、タッカンマリのもうひとつの醍醐味が〆の麺、カルグクス(칼국수)! スープに溶け出した鶏や野菜の旨みを最後の最後まで味わうことができます。カルグクスの代わりにトック(떡)やご飯を入れたりもします。カルグクスの後に、さらにご飯を入れる欲張りさんも!(笑)
韓国では70年代ごろからソウルに専門店が現れ、東大門・鍾路には「タッカンマリ通り」と呼ばれる通りまであり、今もなお多くの市民に愛されている鍋です。日本でも、タッカンマリの美容効果が注目され、また水炊きに似た馴染み深い味ゆえに、韓国好きの女性を中心に話題になっています。
そんなタッカンマリですが、丸鶏を使うのはハードルが高いし、お手軽にお家で作るというわけにもいかないですよね。そこで、トゥッペギを使ってお手軽にタッカンマリの味、美容効果を堪能できるレシピをご紹介します! 
トゥッペギでタッカンマリのレシピ(1人前)
丸鶏の代わりに使うのは、水炊き用に売られている骨付きの鶏モモぶつ切り肉。これを使えば、骨や皮から、おいしいエキスやコラーゲンもたっぷり抽出されますし、モモ肉なのでジューシーで食べ応えもあります。お手軽にタッカンマリの味を再現することができます。では、さっそく作ってみましょう。
 
材料1人前
水炊き用鶏ぶつ切り肉 200g
生姜 1片
ニンニク 2片
赤唐辛子 1本
長ネギ(青い部分 1本分
小さじ1/2
胡椒 適宜
薄口しょうゆ 大さじ1/2
300cc
タマネギ 1/2個
ジャガイモ 1/2個
長ネギ(白い部分) 1/2本
ニラ 3本 

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